《ガル・ラガンザーク》 [編集]

ガル・ラガンザーク P(SR) 水/闇文明 (8)
クリーチャー:ドルスザク/マフィ・ギャング 9000
夢幻無月の門:自分の魔導具クリーチャーが出た時、または自分の魔導具呪文を唱えた時、自分の魔導具をバトルゾーンと墓地から合計4枚選び、このクリーチャーを自分の手札または墓地からそれら4枚の上にコストを支払わずに召喚してもよい。
ブロッカー
W・ブレイカー
相手はこのクリーチャーを呪文で選べない。
相手のターン中に、召喚以外の方法で相手のクリーチャーが出る時、相手はかわりにそのクリーチャーを墓地に置く。
※殿堂入り

DMEX-16で登場した/ドルスザク/マフィ・ギャング

虚無月の門に「自分の魔導具クリーチャーを出した時」という誘発条件を加えた新能力、夢幻無月の門を持つ。

呪文に対するアンタッチャブル能力に加え、9000という高めのパワーを持つ。
クリーチャーの召喚以外のコスト踏み倒し着地置換効果で阻害するコスト踏み倒しメタ能力を備える。

踏み倒しメタ能力は、除去能力を持った《SSS級天災 デッドダムド》侵略《ボルシャック・サイバーエクス》革命チェンジも封じてしまう。呪文に対するアンタッチャブル能力も相まって、序盤でこのクリーチャーをどかされることはそうそうないだろう。
たとえコスト踏み倒しを使ってこない相手にも呪文に強いブロッカーとして十分に働いてくれる。

踏み倒し条件も特定のカード4枚と比較的易しく、墓地カードのみでも夢幻無月の門を起動できる。
そのため、無月の門虚無月の門と比べれば3~4ターン目に召喚しやすい。
序盤にこのサイズのコスト踏み倒しメタが出てくると処理が難しい。対象を選ぶ呪文は効かず、仮にクリーチャーのcipなどで破壊された(=まとめて墓地に置かれた)としても夢幻無月の門により魔導具1枚で一瞬で墓地から再着地ができてしまう。
構成カードが多いためマナ送りシールド送りをされても逆にアドバンテージになりうる長所もある。特にシールド送りは、相手に《堕呪 ギャプドゥ》《堕呪 カージグリ》などのS・トリガーを仕込むチャンスを与えてしまう可能性がある。

登場時の環境を考えると【5色コントロール】に劇的に刺さる。除去呪文主体である上に、《聖魔連結王 ドルファディロム》による全体除去は無効。コスト踏み倒しメタ能力自体も《砕慄接続 グレイトフル・ベン》を使ったソリティアに劇的に刺さる。

  • 能力が無月の門の1種を持つことから本来の使用者はゼーロになる筈のカードだが、登場がEX弾かつ時期的に、現状の主人公側の一員として息子のゼーロJr.のカードとなっている。
    • 何気に闇文明で「使用キャラが親族関係を持ち、明確に能力を受け継いで使われるカード」としては初。ちなみに火文明は切札家のボルシャックまたはボルメテウス、光文明では輝家のチーム銀河(正確には前身の光の騎士団)。能力ではなく共通種族として水文明にはギャップキャップ兄弟のトリックスがある。
    • なお補足として、自然文明の親族関係はキーワード能力を持っていない上に当初は使用カードが未判明だった女王とももしかおらず、多色と無色は勝太とジョーという親族関係を持つが能力の受け継ぎと取れるか怪しい革命0と革命チェンジ(両者1例のみ)しか確認されていない。

環境において [編集]

DMEX-16発売前は、効果そのものは強力であることを認められつつも、多色故のマナタップインにより既存の【デ・スザーク】にも【青魔導具】にも相性が良くないと多くのプレイヤーの間で考えられていた。
しかしDMEX-16発売後は、チャンピオンシップでこのカードを投入したデッキが数多く入賞。瞬く間にトップメタの一角となった。

《卍 デ・スザーク 卍》と併用するとデッキ構築が難しくなるため、主に【青魔導具】の新戦力として採用されている。また、そもそものコンセプトをこのカードを継続的に展開することに特化させ、《卍 新世壊 卍》を全く採用しない【ガル・ラガンザーク】とでも言うべきデッキタイプも開発された。劇的に刺さる対面ではワンショット打点が揃わない内にこのクリーチャー+αでビートダウンして勝てるまである。

【ガル・ラガンザーク】は《堕呪 バレッドゥ》などの青の魔導具呪文+《堕魔 グリギャン》などの黒の魔導具クリーチャーといった形を取る。
バトルゾーンのリソースを必要としないため、4ターン目《追憶人形ラビリピト》を出し、5ターン目魔導具夢幻無月の門を使った召喚でオールハンデスという動きも狙いやすく強力である。
《絶望と反魂と滅殺の決断》採用時は《ラビリピト》と魔導具クリーチャーの2体を出すことで《ラビリピト》が除去される隙を見せずオールハンデスも狙える。
一方で《ガル・ラガンザーク》に構築を寄せた【青魔導具】【青黒ガル・ラガンザーク】がCSで優勝や準優勝した事例も報告された。

DMEX-18期になると純正の【青魔導具】に投入されるケースが目立った、これは、《卍 新世壊 卍》を引けない時のプランという側面が強い。

直近の環境で猛威を振るっていた【青魔導具】の弱体化調整の一環として、2023年3月20日付で殿堂入りコスト踏み倒しメタの殿堂入りは《単騎連射 マグナム》に続いて2例目、クリーチャードルスザクとしては初となる。

この当時、「召喚以外の方法で出す」のをメインギミックにするデッキも、【青黒赤緑邪王門】《百鬼の邪王門》を攻めとして使うとき)、【青黒緑有象夢造】【超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン】【神羅ケンジ・キングダム】など多数いたのに加え、メタ効果の刺さらない「召喚で出す」ギミックをメインとする【黒単アビスロイヤル】【我我我ブランド】【青魔導具】などの環境にいたデッキタイプに対しても柔軟に出せる選ばれないブロッカーという点により、《ガル・ラガンザーク》が充分に仕事をこなすことができ【青魔導具】の強さを支えていた。

殿堂発表の1ヶ月前であるDM22-EX2にて急遽環境入りを果たした【絶望神サガループ】だが、これこそ《絶望神サガ》および《超神星DOOM・ドラゲリオン》を使う「召喚以外の方法で出す」ことを主体としたデッキであり、これには【青魔導具】の《ガル・ラガンザーク》はそのストッパーとして重宝され、デッキを使う意義にも繋がっていた。《ガル・ラガンザーク》を2体立てることで、マナを伸ばして召喚した《超神星DOOM・ドラゲリオン》メテオバーンによる単体-9000を食らってもコスト踏み倒しメタが残るというテクニックもある。

仮想敵成立の時期が悪く推敲が間に合わなかったのか、【絶望神サガループ】採用カードの選定はリペア可能な《一なる部隊 イワシン》、対して【青魔導具】ではリペア不可能かつ環境トップに対するメタカードだった《ガル・ラガンザーク》と、「公式が【絶望神サガループ】を動かしやすくする改定を行ったのでは」と邪推を生む結果となった。[1]

殿堂入り後も、各種【魔導具】デッキの定番ドルスザクとして採用されている。殿堂入り当初の仮想敵であった【絶望神サガループ】は、次の殿堂入りとなる8月11日の殿堂発表で弱体化されたが、その後は革命チェンジという新たな仮想敵が登場している。結果的には殿堂入りによりその後のカード発売の障害にならずに済んだと言える。

ただし先攻を取っても最速で動けた【青赤マジック】には設置が間に合わないことから、逆の意味で殿堂入りはそこまでデッキ性能の低下に貢献していない部分もある。相手の後攻4ターン目のビッグアクションにギリギリ間に合う程度。

ルール [編集]

夢幻無月の門については該当ページを参照のこと。

呪文効果選ばれない能力呪文G・ストライクにも選ばれなくなる(類似例)

その他 [編集]

  • ドルスザクだが、何故かカード名に「卍」を含んでいない。

収録セット [編集]

参考 [編集]


公式Q&A

Q.相手の《とこしえの超人》がバトルゾーンにいる状況で、自分の《ガル・ラガンザーク》を「夢幻無月の門」で墓地からバトルゾーンに出す際、下に重ねる4枚はどうなりますか?
A.《ガル・ラガンザーク》のみがマナゾーンに置かれ、下に重ねる4枚は、元あったゾーンに残ります。
引用元(2021.7.16)

Q.下にカードが4枚ある自分の《卍 新世壊 卍》がバトルゾーンにある状況です。自分が《堕魔 ヴォガイガ》を出した時、《ガル・ラガンザーク》の「夢幻無月の門」の使用の宣言をしました。下に置く魔導具を《卍 新世壊 卍》の下にあるカードから選べますか?
A.いいえ、選べません。カードの下にあるカードの特性は無視されていますので、《卍 新世壊 卍》の下にあるカードは魔導具として扱いません。

+  (総合ルール 200.3a)

引用元(2021.10.22)

Q.自分は《堕呪 バレッドゥ》を唱えた時、手札にある《ガル・ラガンザーク》の「夢幻無月の門」の使用宣言をしました。カードを2枚引き1枚捨てる際、その使用宣言した《ガル・ラガンザーク》を捨てましたが、その《ガル・ラガンザーク》を「夢幻無月の門」によって墓地から召喚できますか?
A.いいえ、召喚できません。手札から「夢幻無月の門」の使用を宣言した《ガル・ラガンザーク》が解決の前に他のゾーンへ移動した場合、それは以前のゾーンでの状態を継続しません。「夢幻無月の門」の宣言をした《ガル・ラガンザーク》とは別のカードとして扱われてしまいますので、能力の解決はできません。

+  (総合ルール 400.5)

引用元(2022.5.20)

Q.相手の《ブラキオ龍樹》がバトルゾーンにいる状況で、自分の魔導具クリーチャーがバトルゾーンに出た時、《ガル・ラガンザーク》の「夢幻無月の門」の使用宣言はできますか?
類似能力:「無月の門」
A.はい、使用宣言できますし、召喚もできます。《ブラキオ龍樹》の能力「相手のクリーチャーの能力がトリガーする時、かわりにその能力はトリガーしない。」は、バトルゾーンにクリーチャーとして出ているクリーチャーにしか影響しません。手札や墓地にある《ガル・ラガンザーク》の能力は通常通りトリガーします。
引用元(2022.5.20)

  • 4つ目の能力について

Q.自分の《ガル・ラガンザーク》の下にあるカードを、相手の《堕呪 エアヴォ》の効果で選んで手札に戻せますか?
A.はい、戻せます。選ばれないクリーチャーの上下に構成されているカードは、カードを指定する能力や効果によって選べます。
引用元(2021.7.16)

  • 5つ目の能力について

Q.自分のターン中、相手の《ガル・ラガンザーク》がバトルゾーンにいる状況で、自分は《サイバー・I・チョイス》をバトルゾーンに出しました。「出た時」の能力で手札から「S・トリガー」クリーチャーを使う場合、《ガル・ラガンザーク》の置換効果によってかわりに墓地に置きますか?
類似例:《Disアイ・チョイス》
A.いいえ、バトルゾーンに出ます。カードを使うとは召喚したり唱えたりすることですので、《サイバー・I・チョイス》の能力で使うクリーチャーも召喚した扱いになります。
引用元(2022.5.20)


[1] ただし、【超神星DOOM・ドラゲリオン】【青黒闇王ゼーロ】など、《イワシン》を採用していた当時のメタデッキは【絶望神サガループ】に限ったわけではなかったこと、《絶望神サガ》は当時登場からまだ1か月ほどであったことは留意されたい。