5色(ごしょく)ランデス】 [編集]

《ラスト・バイオレンス》ランデス効果を主軸に置いた【5色コントロール】の一種。
《ラスト・バイオレンス》《英知と追撃の宝剣》をメインのランデスソースとする関係で、マナゾーンだけでなくバトルゾーンまで対処できるため、【除去コントロール】としての性質を合わせ持つ点で既存のランデスデッキとは一線を画する。
【5色フェアリー・ミラクル】の性質も併せ持ち、数多ランデスデッキよりパワーカードの行使が容易いためフィニッシャーに困りにくく、序盤のテンポをとるのではなく上から押しつぶそうとするようなムーブも特徴的。

DM-27から存在するそれなりに歴史のあるデッキであり、《氷牙レオポル・ディーネ公》《邪神の覚醒者ロマノフ・Z・ウィザード》《ドンドン吸い込むナウ》《偽りの王 ヴィルヘルム》等でエンジンや型を変えたり備えたりしながら、地道に強化を受け続けているデッキでもある。
5色故に構築自由度が高いため一概なことは言えないが、差異がそこまでないことから《邪神の覚醒者ロマノフ・Z・ウィザード》を導入出来る前提で解説する。

ラスト・バイオレンス R 光/水/闇/火/自然文明 (8)
呪文
自分の山札の上から1枚目を、裏向きのままシールドに加える。
相手の、多色ではないクリーチャーを1体破壊する。
相手は、自分自身のマナゾーンから多色ではないカードを2枚選び、墓地に置く。
自分の山札を見る。その中から多色クリーチャーを1体選び、相手に見せてから自分の手札に加えてもよい。その後、山札をシャッフルする。
邪神の覚醒者ロマノフ・Z(ゼータ)・ウィザード SR 闇文明 (20)
サイキック・クリーチャー:デーモン・コマンド/ドラゴン・ゾンビ/ナイト 14000
このクリーチャーが攻撃する時、自分の山札の上から2枚を墓地に置く。その後、自分の墓地にある闇の呪文を1枚、コストを支払わずに唱えてもよい。そうした場合、その呪文を山札の一番下に置く。
T・ブレイカー
覚醒前⇒《時空の邪眼ロマノフZ》

どの時代も基本は一緒で、《焦土と開拓の天変》等で足を引っ張りつつ《英知と追撃の宝剣》《ラスト・バイオレンス》につなぎ、さらなる《ラスト・バイオレンス》《ロスト・ソウル》で相手を完全に機能停止させたうえで、サーチしてきたフィニッシャーで確実に仕留めるというもの。

序盤からランデスを仕掛け致命的なまでのテンポアドバンテージの差をつける既存のランデスデッキとは異なり、こちらは序盤は自分の動きに専念するため相手には動かれてしまうものの中盤以降の強烈な大型ランデスラッシュで相手を機能不全に持ち込むことを趣旨としている。
故に《停滞の影タイム・トリッパー》《マナ・クライシス》などは採用されず(後者は構築理念次第では稀にある)、あくまでも動いた相手を押さえつけるために、5色デッキらしくパワーカードを大量に導入した構築となる。
同時に、上記の趣旨上オールハンデス枠のカードが必ずと言っていいほど採用される。

また、《フェアリー・ミラクル》などのマナブースト《ドンドン吸い込むナウ》などのドローソースに加え、《焦土と開拓の天変》などのランデスや、《ラスト・バイオレンス》などの大型呪文を投入する関係で呪文比率が高くなるのも特徴。これによって、次々とコントロール呪文を連射してデッキを回し、デッキの代謝を高めることで効率よく《時空の邪眼ロマノフZ》覚醒させることが出来る。

ランデスデッキ共通としてコントロールや遅い相手、ドローゴーなどにはめっぽう強いが、速攻ビートダウンなど展開の早い相手は苦手。

主要カード [編集]

候補カード [編集]

単色クリーチャー [編集]

多色クリーチャー [編集]

無色クリーチャー [編集]

単色呪文 [編集]

多色呪文 [編集]

超次元クリーチャー [編集]

このデッキの回し方 [編集]

基本的な動きは【5色フェアリー・ミラクル】に同等。中つなぎである《焦土と開拓の天変》で足を引っ張りつつ、出来るだけ隙なく《ラスト・バイオレンス》に繋ぐ。撃った後は相手の様子次第で適切な多色クリーチャーサーチする。
サーチ内容に関しては、《偽りの王 ヴィルヘルム》での追加ランデス《ニコル・ボーラス》でのオールハンデス《護精霊騎ヴァルチャー》でのマナ回収及びそれによる大型ランデスの連射、《ボルメテウス・ブラック・ドラゴン》攻撃姿勢に入るなど、適切な対応をとれば優位を大きくすることが出来るだろう。
コントロール呪文を連射する関係でデッキは回りやすく、代謝も激しい。上手く動ければ相当な理不尽を相手に押し付けることが出来る。

呪文墓地に溜まったら《時空の邪眼ロマノフZ》を出して覚醒を狙う。普通にデッキが回っていれば相手の動きは相当鈍っているため、難易度はそう高くない。
《邪神の覚醒者ロマノフ・Z・ウィザード》覚醒し、手打ちとコスト踏み倒しによる《ラスト・バイオレンス》《英知と追撃の宝剣》の連射に成功すれば、これまでの相手の消耗を踏まえれば致命的な一撃になるのは間違いない。
コスト踏み倒し出来る呪文手札にない場合、アタックトリガーによる墓地肥やしを期待してもいいが、《超時空ストーム G・XX》に進化させるのも手。無理に攻撃しなくとも、ターン経過で勝負を詰めに行ける。
《時空の邪眼ロマノフZ》覚醒すると山札が回復するため、この時点で相手にライブラリ不利を押し付けることが出来、同時に実質的なサルベージでリソースを回収できる。連射しなくとも、《邪神の覚醒者ロマノフ・Z・ウィザード》への覚醒を狙う意義は大きいといえる。

弱点は、上記もしたが【速攻】などの素早いビートダウンである。ランデスの宿命でもあるが、《焦土と開拓の天変》などランデスカードを挟む分盤面に触れられない時間が長くなることが多く、自己コントロール呪文が多いせいで自分の盤面にクリーチャーが全く並ばないため、序盤中盤は完全にガラ空きとなる。
【5色ランデス】の場合、《ラスト・バイオレンス》が高いビートダウン耐性を持ったカードであるためそこまで生き残ればなんとかなることが多いが、その間いかに相手の攻撃をしのぎ切るかが課題となる。軽量除去シノビS・トリガー《メガ・マグマ・ドラゴン》《界王類邪龍目 ザ=デッドブラッキオ》などで上手く時間を稼ぎたい。
言うまでもなくランデスは出来るだけ早期に撃った方が強力であるため、結局相手が何であろうがいかに《ラスト・バイオレンス》までスムーズに試合を運ぶかが勝負のカギになる。

これは根本的問題だが、呪文メタには滅法弱い。重量級のものはランデスで対抗出来る上にカードプールの増加により苦でもなくなったが、軽量級のものは刺さると致命的。《爆砕面 ジョニーウォーカー》で対抗してもいいが、如何せん難易度が高いためいっそのこと対策を切るのもあり。ここも《メガ・マグマ・ドラゴン》等で雑にそれらの対処を兼ねることは一応出来る。

【5色ランデス】はそのデッキ回転にも大きな魅力があるので、無理強いすると崩れやすいので注意。メタカードに対策を講じるのはいいが、あまりそれが過ぎるとデッキの強みを失いかねないので、各自上手く切りを付けるとよいだろう。

  • このデッキに限ったことではないが、ランデスは性質上嫌われやすい戦略のトップであるため、大会ならともかくカジュアル等で使う時には気を付けるべきだろう。

参考 [編集]