《パクリオ》 [編集]

パクリオ UC 水文明 (4)
クリーチャー:サイバーロード 1000
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、相手の手札を見る。その中から1枚選んで裏向きにし、新しいシールドとして相手のシールドゾーンに加えてもよい。

DM-15で登場したサイバーロード

cipで相手の手札ピーピングし、1枚選んで持ち主のシールドにできる最高クラスのハンデス能力を持つ。

貴重な以外のハンデスであり、を使わないデッキでゲームを遅延する手段としても貴重な存在である。
4コストクリーチャーピーピングハンデス出来るのは非常に強力であり、その点の詳細は《解体人形ジェニー》を参照されたし。

能力面ではハンデス墓地送りではなくシールド化であるというのが特徴で、これはマッドネス《墓守の鐘ベルリン》《絶対の畏れ 防鎧》などのハンデスメタを無効化する。サルベージリアニメイト墓地参照のG・ゼロコスト軽減などの墓地利用も活用させない。
墓地に比べてシールドは遥かに触れるのが難しいゾーンであり、回収手段は暴発能力持ちや《エメラル》系など一部に限られ、盾落ちケアのために積めるような機会は少ない。ハンデスメタの受けにくさも含め、妨害手段としては墓地送りよりも信憑性が高い。

反面でシールド化である以上、ブレイクすれば勝手に手札に戻ってしまう。また、当然ながらダイレクトアタックが遠のくため、一般的なビートダウンとは相性が悪い。
S・トリガー持ちやニンジャ・ストライクなどの、シールド手札からプレイできる能力を持つカードには効果が薄い(厳密に言えばS・トリガー手札から発動する能力である)。S・トリガーに限って言えば相手にコスト踏み倒しの機会を与えることになる。

よって、ブレイクするときには既に巻き返せないほどのアドバンテージ差をつけられるコントロールブレイクに移ったら反撃の機会を与えずゲームをたためるワンショットブレイクしても使用させないシールド焼却ロック、そもそもブレイクする必要がないライブラリアウトエクストラウィン、それらの性質をもったコンボループソリティアとは、相対的に相性がいいといえる。
これらのデッキ達はS・トリガーニンジャ・ストライクの影響を受けない・受けにくいものも多く、純粋に《解体人形ジェニー》よりも信憑性の高いピーピングハンデスとして活用できることだろう。
《パクリオ》自体が《サイバー・N・ワールド》との組み合わせでループフィニッシャーになれるのも特筆すべき点。(>【パクリオループ】)

を入れる必要がないハンデス手段としての意義は非常に大きいが、が入っていても《解体人形ジェニー》ではなく《パクリオ》を採用する意義は十分にあるといえる。
また、の違いは単なる文明のそれだけでなく、《コアクアンのおつかい》《セブ・コアクマン》《アクアン・メルカトール》手札に加わるか、《ドンドン吹雪くナウ》バウンスを発動できるかなどの大きな違いがある。

汎用性の高い能力であるピーピングハンデスとしてはデッキを選ぶが、が入ってゲームを遅延したい多くのデッキに採用の余地がある。
逆にフィニッシュ手段が非常に限られたデッキを使うときは、ゲーム開始時の盾落ちに加えて《パクリオ》にキーパーツをすべて埋められて積んでしまう可能性を一考しておきたい。

ルール [編集]

環境において [編集]

転生編環境では【バジュラズブルー】を中心に使われた。元々ワンショットを志向するデッキで、シールドが増えても《無双竜機ボルバルザーク》により打点に困らなかったため、アンチシナジーらしいアンチシナジーにはならなかった。ワンショットせずにライブラリアウトで勝つこともあったため、そういう意味でもアンチシナジーになりづらかった。【白青黒赤ライブラリアウト】で採用された実績もある。

不死鳥編環境においては【除去サファイア】を中心に活躍。このカード→《インフェルノ・ゲート》と4→5と繋いで《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》の着地を狙うのが主な使い方であり、やはり《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》スピードアタッカーT・ブレイカーシールド焼却のおかげで相手の手札をシールド送りにしたことによる遅れを挽回できた。というより、T・ブレイカーの性質上、1枚シールドが増えただけではダイレクトアタックまでに所要する《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》の攻撃回数は変わらないため、そういう意味でも相性が良かった。

極神編環境になると【除去コントロール】で猛威を振るい、全盛期を迎えた。【ボルメテウスコントロール】で活躍したのもこの頃。

戦国編環境では《不滅の精霊パーフェクト・ギャラクシー》の流行によって【除去コントロール】は立場を落とし、ビートダウン環境の推進もあって《パクリオ》は大きく採用率を落とした。
《ソウル・アドバンテージ》中心の環境下では多くのデッキ黒緑を基盤にしており、なによりニンジャ・ストライク持ちのシノビを落としたくともシールド送りでは意味をなさないため、ピーピングハンデスの需要は《解体人形ジェニー》に譲った。
とはいえ全く需要がなかった訳でもなく、《インフェルノ・サイン》最盛期の環境下ではリアニメイトを許さないピーピングハンデスとしての立場があり、が不足しがちな【黒ランデス】では《パクリオ》が優先されることが多かった。ランデスG・リンクした《龍神ヘヴィ》/《龍神メタル》によって完全制圧してしまえば、後にブレイクしても再利用をさせることなくゲームをたためる。

神化編では《エンペラー・キリコ》進化元候補として利用された。そちらでコスト踏み倒ししても旨味は少ないものの汎用性は十分で、打点を揃えて殴りに行く【星域キリコドラゴン】では採用を避けられたが、即死ロックコンボを狙う【キングロックキリコ】では採用されることがあった。
【Mロマノフビート】【ヴィルジニアリアニメイト】の台頭により、まだまだ《解体人形ジェニー》の方が顔を見ることが多かった。

覚醒編環境《時空の雷龍チャクラ》中心の環境となると、対策として《超次元シャイニー・ホール》を唱えられる前に相手のシールドを1枚ブレイクして枚数差をつけておくプレイングが生まれ、それを邪魔してしまう《パクリオ》は採用を見送られがちだった。勿論、自分が《時空の雷龍チャクラ》を使う際にも要らぬリスクを背負うことになる。

エピソード1環境エピソード2環境の中心を担っていたコントロールである【ヴォルグ・サンダーライブラリアウト】もとい【青黒ハンデス超次元】では、ドローソースは《コアクアンのおつかい》《セブ・コアクマン》が主流であり、それらで手札に加えることが出来ない《パクリオ》は《解体人形ジェニー》に席を譲った。
とはいえライブラリアウトを狙う(あるいはワールド・ブレイカー《唯我独尊ガイアール・オレドラゴン》ブレイクする)【青黒ハンデス超次元】とは、相性自体は良かった。

エピソード2環境に入ると【ターボゼニス】に対して《サイバー・N・ワールド》での擬似回収を許さないゼニスへのピーピングハンデスとして、【青黒ハンデス超次元】で稀に採用されることもあった。《アクアン》系で墓地に落ちてしまう点も、ある程度なら《超次元リバイヴ・ホール》サルベージ対象として利用できる。
《墓守の鐘ベルリン》の登場以降は、それをすりぬけられるハンデス手段としても評価された。

【Nエクス】の現役時代、一度ソリティアが成立すればメインデッキにありったけのクリーチャーを展開できてカウンター封じもデッキに備わっていることからデメリットが機能しないという事でハンデス手段として重宝された。同様にループすればデメリットが機能しないという意味で【紅蓮ゾルゲ】の現役時代にもそちらに使われた。

エピソード3環境では【カイザー「刃鬼」】における《「必勝」の頂 カイザー「刃鬼」》本体のサポートとして活躍。

革命編環境では【イメンループ】を中心に使われ、2コストマナブーストからの3ターン目の動きとして、《ドンドン吸い込むナウ》と需要を二分していた。【レッドゾーン】との対面ならいざ知らず、ミラーマッチではゲーム中最初のアクションがこれでも事故とは呼ばれなかった。また、その気になれば20打点程度はループによってポンと並ぶので、極論いくらこれで相手のカードをシールド送りにしてもワンショットには支障が出なかった。《蒼神龍ヴェール・バビロニア》を使った【パクリオループ】型の【イメンループ】も一定数見掛けられた。

また、使い勝手の良いシールド回収である《音感の精霊龍 エメラルーダ》が流行する環境ではこのカードが腐ることもある。革命ファイナル環境終期に【ロージアミラダンテ】が活躍していた際にはこのカードの評価が下がったと見做すプレイヤーもいた。逆に言えば《音感の精霊龍 エメラルーダ》をプレイするのに相手は1ターンを消費するということであり、革命編環境以降ではこれは結構なテンポロスなので、寧ろ《音感の精霊龍 エメラルーダ》で返してくれればこのカード側が助かる場合もあった。そのようなテンポロスが期待できない場合はこのカード《音感の精霊龍 エメラルーダ》埋めるしか無く、ある意味《音感の精霊龍 エメラルーダ》がこのカードの避雷針として機能する場面もある。

ハンデスメタを受けないハンデス《「必勝」の頂 カイザー「刃鬼」》の能力とのシナジーループパーツとしての需要などの汎用性の高さから、DM-15のカードでは最も活躍しているカードとしてその名前が挙がっていた。《バジュラズ・ソウル》が割と早期に殿堂入りしたため、尚更こちらの息の長さが目立つようになっていたとも言える。

超天篇環境では大量GR召喚ができるコンボデッキに投入されるケースもそこそこあった。【メルゲドッカンデイヤー】はメインの勝ち筋の場合ブレイクせずに勝てた上に、大量展開のおかげでシールド追加がデメリットとして機能しづらかった。

十王篇に入って鬼タイム鬼エンド持ちやその周辺に強力なシールド回収が続々追加されたことは向かい風だが、シールド送り方式によるハンデスがデメリットとして機能しない《CRYMAX ジャオウガ》が登場すると、そちらと組み合わせられるようになった。

《神の試練》で無限ターンを獲得すればいくら相手にシールドが有ろうと関係無いため、【ナウ・オア・ネバーループ】におけるハンデスとして採用される場合がある。

他のカード・デッキとの相性 [編集]

その他 [編集]

関連カード [編集]

フレーバーテキスト [編集]

収録セット [編集]

参考 [編集]