奇石(きせき) ミクセル/ジャミング・チャフ》 [編集]

奇石 ミクセル R 光文明 (2)
クリーチャー:メタリカ 2000
相手のマナゾーンにあるカードの枚数よりコストが大きい相手のクリーチャーが出た時、相手はそれを山札の下に置く。
ジャミング・チャフ R 光文明 (5)
呪文
次の自分のターンのはじめまで、相手は呪文を唱えられない。
カードを1枚引く。

デュエマフェスパック Vol.5で交換景品として登場した光のメタリカ呪文ツインパクト

クリーチャー面はコスト踏み倒しメタブロッカーが抜けてパワーが500下がった代わりにプレイヤー攻撃可能になった《制御の翼 オリオティス》といった趣。

ゲーム序盤から出されるコスト踏み倒しメタの多くは、相手がターン・プレイヤーの間だけ効果が有効だったり、召喚扱いには刺さらなかったりという意図的な穴が作られているが、《制御の翼 オリオティス》《獣軍隊 ヤドック》系統のカードは、どちらのターンでも機能し、S・トリガーG・ゼロササゲール《我我我ガイアール・ブランド》など、召喚であっても反応する点が優れている。
《赤い稲妻 テスタ・ロッサ》《ベイB セガーレ》《ガル・ラガンザーク》といった着地すら許さないコスト踏み倒しメタが登場しても《奇石 ミクセル》の使用率は高い。

ただし、マナゾーンの枚数が増えるほど効果が薄くなり、終盤にはほぼ役に立たなくなってしまう。また、一度バトルゾーンに出てしまうためcipなどは誘発する点には気を付けたい。1体ではディスペクターにもEXライフを即消費させるまでしかできない。あくまで時間稼ぎと考えるべきだろう。

呪文面は次の自分のターンのはじめまで相手の呪文ロックする能力キャントリップを持つ。《ファイナル・ストップ》効果の持続時間が《ミラクルストップ》と同じになり1コスト上がったデザインとなっている。コスト5という《ファイナル・ストップ》より重い点は《時の法皇 ミラダンテXII》《龍装艦 チェンジザ/六奇怪の四 〜土を割る逆瀧〜》によるコスト踏み倒し範囲内であることを考えればそれほどデメリットにならない。

また呪文、クリーチャーのいずれかを参照する回収の手段であれば回収が利く点も強い。特に《ロジック・サークル》山札の上サーチすれば、2ターン目に安定してコスト踏み倒しメタを出すことができる。これまでの2コストコスト踏み倒しメタ《トレジャー・マップ》に対応した《デスマッチ・ビートル》を除けば1コストのサーチから流れるように召喚することができず素引きに頼らざるを得ない面が強かったが、これほど汎用性の高いカードとなっているコスト踏み倒しメタが手軽にサーチできるというのは実はこれが初めてであろう。

《ロジック・サークル》との組み合わせは《ミラクル・ミラダンテ》革命0トリガーを確実に成功させるための山札操作としても役に立つ。終盤に打っても腐りやすい傾向にある《ロジック・サークル》の汎用性を、実用性の高いツインパクトであるこのカードが高めたともいえる。

強いて言えばクリーチャー面が《勇愛の天秤》《爆撃男》によって1発で処理されるパワーラインであるところが欠点だが、こればかりは仕方がなかろう。

細かな違いはあるが、最大のメリットコスト踏み倒しメタ呪文ロックを1枚のカードで使い分けられることだろう。総合的には、序盤での牽制から終盤の詰めまで腐る場面が少ない非常に優秀なカードである。登場以降の環境デッキを支えるカードと評することができる。

環境において [編集]

登場以降文明にの入る数多くのデッキに採用され、とりわけ【ドギラゴン剣】系列、【ミラダンテ】系列での活躍が目覚ましい。特に、カードパワー優先の構築が基本であり、終盤に腐るという理由で色の合うブロッカー付きのコスト踏み倒しメタである《制御の翼 オリオティス》ですらあまり好まなかった【ロージアミラダンテ】にとって、終盤の詰めに使える呪文面があるこのカードは願ったり叶ったりの存在であった。

呪文面が強力だが【ドギラゴン剣】ではそれほど呪文面が使用されていない。【トゥリオドギラゴン剣】では役割が被る上にロングゲームの末に1度引けばより緩い条件で出てきては同様の呪文封じを行う《音精 ラフルル》(現在はプレミアム殿堂)がおり、【白青赤ドギラゴン剣】では多くの場合で呪文面を唱えられる5マナに達するまで殴り切ることができてそもそも使う機会に恵まれなかった。よって、それらのデッキでは単にシールドをブレイクできるコスト踏み倒しメタとしての性質が強い。

DMRP-07発売直前のチャンピオンシップではこれを3枚投入した【ブライゼシュート】がチーム戦ベスト4を記録している。ファッティを大量投入したデッキにすら積まれるあたりからも、このカード汎用性の高さが分かるだろう。

DMGP-7th』(DM・双マーク2ブロック構築)ではTop32進出者中9人が使用と、使用率1位を記録。

DMRP-07期になると《卍 デ・スザーク 卍》S・トリガーで退かしてからサーチで必要パーツを持ってくることができる《ドンドン吸い込むナウ》が流行。コスト踏み倒しによらない除去が増えたことでこのカードも動きづらくなっている。

それでも、特に【チェンジザダンテ】では両面をフルに活用できて隙が無い立ち回りを実現できるため、登場から1年以内の殿堂入りも予想された。2019年3月1日の殿堂レギュレーション改訂ではそのデッキの本体である《時の法皇 ミラダンテXII》殿堂入りを果たしたため、このカード殿堂入りを免れた。

その後も需要を保っていたが、DMRP-11期に【青赤緑ミッツァイル】【赤青ジョーカーズミッツァイル】が発祥したあたりから採用率が低下。ここに来てマナが伸びるデッキが環境を席巻したため、マナ枚数を上回るコストのクリーチャーを規制する能力の有効性が薄れたのである。そもそもマナが伸びる伸びない以前に《DROROOON・バックラスター》で簡単に除去されてしまう。

DMEX-07期には【赤青ジョーカーズミッツァイル】環境入り。そちらには《フンバルさん/フンバ・フライ・ダイ》が確定で採用されるため、除去されやすい点が目立った。この時期になると【ドロマーGRハンデス】【青赤緑ミッツァイル】でもこのカードではなく《ファイナル・ストップ》が採用されるようになっており、このことからも需要の冷え込みようが分かるだろう。

2020年1月1日の殿堂レギュレーション改訂を機に《生命と大地と轟破の決断》採用型の高速デッキが急増したため、そちらに刺さるカードとして復権。主に【赤白GR】で使われることとなった。ただ、《ラ・ズーネヨマ・パンツァー/逆転のオーロラ》《逆転のオーロラ》を採用した型が環境に溢れる中、メタカードとしてはそれほど安定しづらい状況となった。

DMRP-13期からは、キリフダッシュのメタになることから、【赤白レッドゾーン】と共に再び環境で活躍し始めた。

ところがDMRP-15期になると、バトルゾーンに出ることさえできればその時点でコスト踏み倒しメタを事実上全て無効化する《∞龍 ゲンムエンペラー》【連ドラグナー】で使われるようになった。

《赤い稲妻 テスタ・ロッサ》登場後は【白青赤鬼羅.Star】において《赤い稲妻 テスタ・ロッサ》と合わせて8枚体制にされるケースが増えたが、基本は《赤い稲妻 テスタ・ロッサ》優先であり、3ターン目ですらも実際の対戦上は《ネ申・マニフェスト》《T・T・T》のようなリソース系が優先される。

そして《煌ノ裁徒 ダイヤモン星》が登場するとより環境刺さるそちらに総入れ替えするケースが激増。その後も《ボン・キゴマイム》《歌舞音愛 ヒメカット》といったメタカードが登場し、それらに枠を奪われるケースが目立つように。

それでも、【白単ドラン・ゴルギーニ】がメタゲームに進出すると、白単である都合上【白青赤鬼羅.Star】よりも光の2コストの枠を取りやすいことから《煌ノ裁徒 ダイヤモン星》と同時採用して8枚体制とするケースもしばしば。

アビス・レボリューション環境では【白赤アーマード・サムライ】に選択枠として採用され、後は【白青赤鬼羅.Star】【白単ドラン・ゴルギーニ】に顔を出す程度か。既にかなりコスト踏み倒しメタがインフレしているため、呪文面メインの評価となりつつある。

DM23-EX2発売日には、4枚積み《天体妖精エスメル/「お茶はいかがですか?」》マナを捻出する前提でこれを1枚積みした【青黒緑CRYMAX ジャオウガ】が74人規模のオリジナルのチャンピオンシップで3位入賞。

DM23-RP4期時点では【白青赤ゾージアミラダンテ】などの呪文側の運用メインの展開系ビートダウンに採用が限られる。コスト踏み倒しで利用する機会のある呪文ロックとして《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ/「未来から来る、だからミラクル」》との差別化点は単色である点が大きい。

後は2024年の1月上旬頃、これを1枚積みした【青赤マジック】もあった。
【青赤マジック】で採用したメリットには、クリーチャー側は《氷柱と炎弧の決断》で文明無視してバトルゾーンに出せるのと、墓地に設置しておけば、最大マナが5枚以上まで伸びていれば《芸魔王将 カクメイジン》ブレイクの前効果で呪文ロックしながら安全にブレイクできるというのはある。呪文としてしか見ていないのなら《ファイナル・ストップ》を採用したほうが少ないマナ数で参照できるようになる。

その他 [編集]

  • 呪文名はレーダ電波に対する妨害手段から取られている。ジャミング(jamming)は妨害音波などで相手の信号を受信できなくさせることであり、チャフ(chaff)はレーダーによる探知を妨害するための金属細片のことである。
  • 再録される度、カードの仕様が異なるカードであり、一見同じイラストに見えるDMEX-12DMRP-05にあった白い縁取りがない。

関連カード [編集]

フレーバーテキスト [編集]

収録セット [編集]

参考 [編集]


公式Q&A

  • クリーチャー面の能力について

Q.相手のバトルゾーンに《奇石 ミクセル》がいます。自分のマナゾーンにカードが3枚の時に、《スゴ腕プロジューサー/りんご娘はさんにんっ娘》の呪文側の効果でこのカードをバトルゾーンに出しました。クリーチャーとして出したわけではなく、カードとして出したので、《奇石 ミクセル》の能力で山札の下に置かなくても大丈夫でしょうか。
A.いいえ、バトルゾーンに出た時はクリーチャーとして出ているので《奇石 ミクセル》の能力の対象になります。
引用元(2019.9.20)

Q.自分のバトルゾーンに《奇石 ミクセル》がいます。相手が《堕魔 ドゥポイズ》を出して《奇石 ミクセル》の効果の対象になった場合に、相手が無月の門で《卍 デ・スザーク 卍》を出してその《卍 デ・スザーク 卍》《堕魔 ドゥポイズ》を破壊すると、墓地の《卍 デ・スザーク 卍》《堕魔 ドゥポイズ》は山札の下に置きますか?
A.山札の下には行かず、《卍 デ・スザーク 卍》《堕魔 ドゥポイズ》は墓地に置かれたままです。
引用元(2019.9.30)

Q.《奇石 ミクセル》《異端流し オニカマス》がバトルゾーンにいます。相手が効果でマナゾーンよりコストの大きいクリーチャーを出した場合、両方の効果がトリガーしますが、山札の下に置いた後山札から手札に戻したり、逆に手札に戻した後に手札から山札の下に置いたりすることができますか?
A.同時にトリガーしている《奇石 ミクセル》《異端流し オニカマス》の効果どちらかのみ選んで使えます。
引用元(2019.9.30)

Q.相手のバトルゾーンに《奇石 ミクセル》がいます。《ヤッタレ塾長》の効果で「Jチェンジ8」を与えた自分の《ヤッタレロボ》が攻撃し、マナゾーンにある《ドンジャングルS7》と入れ替わった際、《ヤッタレロボ》は一度マナゾーンに置かれてから即座にGRゾーンへ戻りますが、この時《奇石 ミクセル》の効果で参照する「マナゾーンにあるカードの枚数」に《ヤッタレロボ》を含めることは出来ますか?
A.はい、出来ます。《奇石 ミクセル》の効果は、クリーチャーがバトルゾーンに出た瞬間の「マナゾーンにあるカードの枚数」を参照します。「Jチェンジ」はバトルゾーンとマナゾーンの入れ替えが同時に行われるため、《ドンジャングルS7》がバトルゾーンに出た瞬間には《ヤッタレロボ》はマナゾーンにあります。
引用元(2020.2.26)

Q.バトルゾーンに相手の《奇石 ミクセル/ジャミング・チャフ》が1体います。自分は《∞龍 ゲンムエンペラー》を召喚しました。この場合、《∞龍 ゲンムエンペラー》《奇石 ミクセル/ジャミング・チャフ》の効果で山札の一番下に置かれてしまいますか?
A.いいえ、《∞龍 ゲンムエンペラー》がバトルゾーンに出た時点で能力が無視されますので、能力は誘発せず山札の一番下に置かれません。
引用元(2020.9.18)

Q.バトルゾーンに相手の《奇石 ミクセル》がいて、自分のマナゾーンにカードが6枚あります。自分は《超次元リュウセイ・ホール》を唱えて、《勝利のガイアール・カイザー》をバトルゾーンに出した後、山札の上から一枚目をマナゾーンに置きました。この時点でマナゾーンのカードは7枚になりますが、《勝利のガイアール・カイザー》《奇石 ミクセル》の効果で山札の一番下に置かれてしまいますか?
A.はい、呪文はテキストに上から書かれている順番で処理を行いますので、自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置く前に《勝利のガイアール・カイザー》がバトルゾーンに出ます。《勝利のガイアール・カイザー》が出た時点では6マナしか無いので、《奇石 ミクセル》の効果で山札の一番下に置かれてしまいます。
引用元(2020.8.21)

Q.自分のマナゾーンにカードが7枚あり、相手の《奇石 ミクセル/ジャミング・チャフ》と自分の《龍神ヘヴィ》がバトルゾーンにいる状況で、自分は《龍神メタル》をリンクした状態でバトルゾーンに出しました。このリンクした《龍神ヘヴィ》《龍神メタル》《奇石 ミクセル》の「相手のマナゾーンにあるカードの枚数よりコストが大きいクリーチャーを相手がバトルゾーンに出した時」の能力で山札の一番下に置かれますか?
A.いいえ、山札の一番下に置かれません。バトルゾーンに出た《龍神メタル》はコスト7のクリーチャーです。《奇石 ミクセル》の能力は実際に出たクリーチャーの情報のみを参照しますので、《奇石 ミクセル》の能力はトリガーしません。

+  (総合ルール 803.1c)

引用元(2021.9.7)

Q.自分のマナゾーンにカードが5枚あり、相手の《奇石 ミクセル/ジャミング・チャフ》がバトルゾーンにいる状況です。自分のシールドゾーンにある《「雷光の聖騎士」》《「絶対の楯騎士」》の「自分のターンのはじめに」の能力で、まず《「雷光の聖騎士」》を召喚し、その「出た時」の能力で相手の《奇石 ミクセル》をシールド化してから《「絶対の楯騎士」》を召喚できますか?
A.はい、召喚できます。結果的に相手の《奇石 ミクセル》の「相手のマナゾーンにあるカードの枚数よりコストが大きいクリーチャーを相手が出した時」の能力によって自分の《「雷光の聖騎士」》は山札の一番下に置かれますが、《「絶対の楯騎士」》はバトルゾーンに残せます。
また、《「雷光の聖騎士」》を召喚する前に《「絶対の楯騎士」》を召喚して、「出た時」の能力を使ってから《「雷光の聖騎士」》を召喚して、両方を山札の一番下に置くこともできます。
引用元(2022.4.22)

  • 呪文面1つ目の効果について

Q.相手が《奇石 ミクセル/ジャミング・チャフ》の呪文側を唱えました。次のターンに自分が《∞龍 ゲンムエンペラー》を召喚した場合、「コスト5以下の呪文の効果を無視する。」の能力で、自分は呪文を唱えられるようになりますか?
A.はい、《∞龍 ゲンムエンペラー》の能力は呪文が生成した継続的効果も無視するため、呪文を唱えることができるようになります。
引用元(2020.9.18)