ディスペクター [編集]

DMSD-18にて登場した特殊種族
既存のクリーチャーが歪な形で「合体」したような容姿とカード名が特徴。また、サポート種族ディスタスが、専用のサポート能力としてササゲールが存在している。

聖魔連結王 ドルファディロム KGM 光/闇/火文明 (8)
クリーチャー:ディスペクター/エンジェル・コマンド/デーモン・コマンド 13500
EXライフ(このクリーチャーを出す時、自分の山札の上から1枚目をシールド化する。このクリーチャーが離れる時、かわりにそのシールドを墓地に置く。)
スピードアタッカー
T・ブレイカー
このクリーチャーが出た時、またはこのクリーチャーの「EXライフ」シールドが自分のシールドゾーンを離れた時、相手の多色ではないクリーチャーをすべて破壊する。
相手は多色ではない呪文を唱えられない。
呪帝電融 カーペラー・キリテム P(R) 水/自然文明 (8)
クリーチャー:ディスペクター/サイバーロード/ミステリー・トーテム 12000
EXライフ(このクリーチャーを出す時、自分の山札の上から1枚目をシールド化する。このクリーチャーが離れる時、かわりにそのシールドを墓地に置く)
マッハファイター(このクリーチャーは、出たターンの間、タップまたはアンタップしているクリーチャーを攻撃できる)
T・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを3つブレイクする)
このクリーチャーがバトルに勝った時、コスト7以下のクリーチャーを1体、自分のマナゾーンから出してもよい。

今までも既存のクリーチャー同士を合体させた(ような)クリーチャーは少なからず存在していた。
が、それらが元となったクリーチャーの要素を「リスペクト」しつつ新たな一体のクリーチャーとして成立させていたのに対し、ディスペクター達は首や手足を整合性を顧みず継ぎ接ぎにする、改造痕などを隠さない、場合によっては元となったクリーチャー同士のサイズ差すら無視する[1]のようにまさしく元のクリーチャー達を「ディスペクト」する容姿となっているのが特徴。
また、後述する各勢力ごとの「王」に関しては、合成元のどちらにも見られないパーツが大きく配置されたり、片方が原形を推し量ることも困難な程変貌させられていたりするなど、より「ディスペクト」の度合いが強まっている。

基本的には3色の敵対色、またはその中から1〜2色抜き取った形になっている。
能力面ではディスペクター特有の耐性能力EXライフを持つ。また、各敵対色ごとに能力の傾向を持ち、その上で元となったクリーチャーの能力をある程度再現していることが多いが、一部のクリーチャー[2]では能力すら「ディスペクト」されていることもある。また、5色を持つクリーチャーはEXライフエクストラEXライフに強化される。

王来篇時点では「連結」「電融」「接続」「混成」「縫合」の5勢力が存在し、その上位に5色《Volzeos-Balamord》が存在。
その後DM22-EX2では「合成」の冠詞を持つディスペクターが、DM23-BD5で「魔縛」の勢力が追加された。

命名ルールは、1〜3色のクリーチャーなら冠詞が「◯◇+(所属勢力) 」となり、◯と◇にはそれぞれ元となったクリーチャーを想起させる文字が入る。勢力の「王」と呼ばれるクリーチャーは冠詞の末尾に「王」が加わる。
ただし《禁断竜王 Vol-Val-8》《アイアンラビットンボ》《煉獄大帝 キング・ロマノフ》はこの命名ルールから外れる。
4色カードは現状存在せず、5色カードは《不敬合成王 ロマティックダム・アルキング》と、合体時の《Volzeos-Balamord》の2種のみが存在。
命名ルールを外れた存在に関しては、「既存のディスペクターと異なる存在」という共通点が存在している。中でも《Volzeos-Balamord》《煉獄大帝 キング・ロマノフ》は、ディスペクターという種族そのものを操る黒幕と融合したクリーチャー達であり、親玉とも呼べる存在である。

各勢力の有する文明および固有の冠詞と王の名前、そして勢力ごとの能力の傾向は以下のように推測されている。
なお、表中の「使用者」はアニメや漫画においてその勢力を主に使うキャラクターを示しているが、ジェンドルハイドのみ例外で、対戦ごとにデッキカラーを変更し、キングマスターカードや大型ディスペクターを勢力を問わず使用している。

冠詞文明フレーバーテキストでの表現接合部の様子勢力としての能力の傾向対応アタック・チャンス呪文主な使用者(アニメ『キング!』・漫画『キング』中盤)
連結光/闇/火《聖魔連結王 バロディアス》
《聖魔連結王 ドルファディロム》
相食んで連結されたジッパーで繋げている[3]EXライフシールドが離れた時に能力が誘発するなど、シールドに関連した能力《聖魔王秘伝ロストパラダイスワルツ》ジェンドル/ジェレミー(共通)
電融水/火/自然《勝災電融王 ギュカウツ・マグル》
《禁断竜王 Vol-Val-8》[4]
我欲の電磁で引き合わされた放電が起きている、あるいは放電で繋がっているスピードアタッカーマッハファイタージャストダイバーのいずれかを保有、または付与《禁断竜秘伝エターナルプレミアムズ》ハイド(共通)(《勝災電融王 ギュカウツ・マグル》はジェンドルが漫画版で使用)
接続光/闇/自然《零獄接続王 ロマノグリラ0世》支配の鉄鋲で留められたビス止めされているマナゾーン墓地からクリーチャーを出す能力《零獄王秘伝 ZERO×STRIKE》ジェンドル/マスオ部長(共通)
混成光/水/火《禁時混成王 ドキンダンテXXII》同位体へと収斂し混ぜられたモザイク状にバグって繋がっている[5]呪文に関連した能力[6]《禁時王秘伝エンドオブランド》ジェンドル(共通)/エスパー・マギ(アニメ版)
縫合水/闇/自然《邪帝縫合王 ザ=デッドルナ》
《終末縫合王 ミカドレオ》[7]
or《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》[8]
悪意の糸で縫合された太い糸で縫い合わされている、または包帯で束ねられている山札からカードを引いたり、墓地に置くなど、山札に関連した能力《終末王秘伝オリジナルフィナーレ》ジェンドル(漫画版)/ハイド(アニメ版)/ヒミコ(共通)
新世界[9]光/水/闇/火/自然《Volzeos-Balamord》[10]無し上記すべて不明専用は無し。全勢力の呪文を使用可能ジェンドル(共通)
合成光/水/闇/火/自然《不敬合成王 ロマティックダム・アルキング》無し上記すべて1種のみのため不明メディア未登場だが、ヒーローレアではジェンドルと共に描かれている
魔縛光/闇/自然《煉獄大帝 キング・ロマノフ》邪眼の手の中魔法陣で繋げられているデュエパーティー専用は無し。接続と同じものを使用可能未登場

以下3つの考察は非常に文量が多いので展開形式とする。

+  合成元の選定について
+  合成後の文明について
+  ディスペクター以外の種族について
  • 実際のところ、文明種族のルールに関しては新しいカードが出るたびに例外が現れる有様なので、明確にこれといったものを特定できない。

背景ストーリーにおいて [編集]

  • DMRP-19にて、クリーチャーを合成させていたのは《龍魂珠》だったという事が明らかになった。
    しかし、レクスターズを幾度となく苦しめた更にディスペクター達も、《龍魂珠》からすれば《Volzeos-Balamord》を作るためのエネルギー補給要因に過ぎなかった。

その他 [編集]

  • コロコロコミックでは「デュエマの歴史をディスりまくる…だからディスペクター!伝説獣を自分勝手にツギハギ合成するのが、ヤツらの手口だ!」と解説されている他、デュエチューブでは「違法合体」や「リスペクトのない合体だからディスペクター」と解説されている。
    • このことから、種族名の「ディスペクター」の語源は、「ディスる[11]」と「specter(幽霊・恐ろしいもの・幽鬼)」をもじったものだと思われる。そう考えると、鬼退治をするこのクリーチャーが主人公なのも納得がいく。また、造語だが、「despect(軽蔑する)」という単語に行為者を現す「er」を付けた「despecter(軽蔑する者)」にも掛かっているのだろう。
      総括すると、クリーチャー達の歴史や生命を軽蔑し軽んじる怪物、あるいはそうした意志によって生み出された化け物といったところか。
  • エピソード1に登場した多色エイリアンの命名ルール「ディス」にも由来しているかもしれない。一部のエイリアン[12]の既存のクリーチャーをグロテスクに歪めたような外見にも似通った部分がある。
  • 味方種族であるレクスターズが行うスター進化も、クリーチャー同士合体という点では同じである。
    しかし、元となったクリーチャー達の尊厳を踏みにじり無理矢理合成するディスペクターと、英雄の魂と対話し彼らから力を託されるという方法で進化するスター進化は背景ストーリー上で対比して描かれている。
+  「合体」と「合成」について
  • 『電融』勢力の合成元は、特定のルールに従ったサイクルを形成している物以外、殿堂入りプレミアム殿堂に指定されている、あるいは殿堂・プレミアム殿堂カードに縁のあるクリーチャーを1体以上含んでいることが多い。メディアでの使用者であるハイドのエリート設定を反映しているのだろうか。
  • 《龍魂珠》撃破後、ディスペクターは1体を除いて滅びたとされている。しかし現実の話で言えば、王来MAX以降、長らく新規スター進化クリーチャーが姿を見せていないのに対して、ディスペクターは特別拡張パックや構築済みデッキに新規のものが今も登場しているという、背景ストーリーを「ディスペクト」する快挙を成し遂げた。

アニメ・漫画において [編集]

  • アニメ『キング!』や漫画『キング』中盤ではガットルズやボスであるジェンドルが主に使用。
    • アニメ中盤ではジェンドルが《ドルファディロム》らディスペクターの王を合成しているが、他のディスペクターも同様に彼が合成したのかは不明であるが、漫画やアニメにおいてハイドが「ジェンドルから借りた宝玉で合体させる」旨の発言をしているため、その宝玉がドラゴン・オーブである可能性は高い。
    • アニメ『キング!』ではディスペクターがバトルゾーンに出る際には研究所のような施設で元となるカード2枚が別々のカプセルに入れられて1枚のカードとして合成し、カプセルを割って召喚する演出がなされている。
      • また、ゴッドのように複数カードが一つになったカードが元になっている場合はそれらはリンクした状態でカプセルに入れられている他、液体の色は文明の色になっている。
      • 中盤以降はカプセルの演出は必ずしも映る訳ではなくなった。

ディスペクターに関連する効果を持つカード及び能力 [編集]

参考 [編集]


[1] 《禁時混成王 ドキンダンテXXII》など
[2] 《零獄接続王 ロマノグリラ0世》など
[3] デュエチューブにて最初に決定した繋ぎ方だと明かされた。
[4] 《勝災電融王 ギュカウツ・マグル》から電融王の座を奪った。
[5] デュエチューブにて『連結』に次いで2番目に決定した繋ぎ方だと明かされた。
[6] デュエチューブにて「『混成』は呪文戦略」と明言された。
[7] 本来の王は《邪帝縫合王 ザ=デッドルナ》だったが《龍魂珠》により分解・再合成され誕生した。
[8] 鬼の歴史において現れた《終末縫合王》となる。
[9] キング・セルとしての命名ルール
[10] プロモ版に《新世界王 ヴォルゼオス・バラモルド》がいるが、その文明は自然単となっている。
[11] 「disrespect(軽蔑)」を略した俗語
[12] 多色ではないが《聖隷王ガガ・アルカディアス》など
[13] 前シリーズである十王篇2色を中心としたシリーズだったことから、その続編となる王来篇では3色に焦点を合わせていることがデュエチューブで明かされている
[14] 禁断」という種族自体が、ディスペクターへの合成時に種族として継承するために作られたとデュエチューブで語られている